デザイナー×料理代行が本音で語る①成果が出る仕事の向き合い方とデザインの仕事の裏側

2026年9月11日

「クライアントや受講生に、自分の想いや技術がうまく伝わらない……」

「頑張って提案しているのに、なぜか相手のニーズと噛み合わない……」

ビジネスや日々の仕事の中で、こうした「相手とのズレ」に悩んだことはありませんか?

先日、『料理代行スクール協会メゾンシェフ』の北村様と、うさみクリエイト代表のうさみさきによる対談を行いました。一見すると全く異なる業界の二人ですが、語り合う中で見えてきたのは、「相手の目線に立ったコミュニケーション」と「誠実な仕事論」という共通の極意でした。

この記事では、「高級革バッグとポリ袋」の例えや、「逃げ道を作らないためのプロの矜持」、さらに相手の本音を引き出す「アキネーター式ヒアリング」まで、動画のハイライトをわかりやすく解説します。

仕事の成果を上げたいフリーランスや事業者の方は、ぜひ参考にしてみてください!

異色のプロ対談から見えた「共通の仕事論」

「デザイン」と「料理代行」。扱う分野は全く異なりますが、どちらも「形のないサービスを通じて、目の前の相手の課題を解決する」という点では共通しています。

動画の中では、押し売りをせず相手の困りごとに寄り添うスタンスや、伝える側の誠実な姿勢について熱く語り合いました。

1. 自己紹介と互いの事業背景

うさみさき(うさみクリエイト合同会社代表)

1994年生まれ、名古屋市出身。2018年に個人事業主として開業し、2025年11月に「うさみクリエイト合同会社」として法人化。Webサイト制作(WordPress等)、印刷物(名刺、チラシ、ポスター、パンフレット、看板)、ロゴ・イラスト・キャラクター制作、動画制作など多岐にわたる制作を行いつつ、職業訓練校やマンツーマン講座、毎月のオンラインセミナー・添削会などの講師活動も行っている。デザインと制作物、そして考え方を伝えることを通じて個人や中小企業の事業をサポートしている。

北村(料理代行スクール協会メゾンシェフ代表)

2019年に三重県で料理代行業を開業。料理代行者向けのオンラインスクールやコミュニティの運営、企業向けのレシピ開発・商品開発などを手がける「食の便利屋」として活動中。

2. なぜ「押し売り」をしないのか?親身な提案とミスマッチの回避

自分がやりたいことを押し通そうとすると、クライアントとのミスマッチが起きやすい。相手が「こういうことに困っている」「過去にこれで失敗した」という話を聞いた上で、「それならこういう方法がありますよ」と過去の事例や知見を交えて話すことが多い。

デザイナーは事業を行うすべての人にとってクライアントになり得る反面、相手の困りごとに合致した提案ができないと邪魔な存在になってしまう。

3. 「ちょうどいい広報」とは?個人・中小企業に寄り添う理由

うさみクリエイトのキャッチコピーにある「個人・中小企業に『ちょうどいい』広報」という部分の、「ちょうどいい」の意味。

自身も個人事業からスタートし、現在は1人会社として運営している。大企業のような大規模な案件(何十ページものパンフレットやサイト)は、1人のリソースでは回しきれず、金額の桁が変わりすぎてプロとして責任を持てる範囲から外れてしまうリスクがある。

必要な要素を見極めて削り、その予算の中で最適・最善の範囲を提案することを意識している。

4. 「10円のポリ袋」と「高級ブランドバッグ」の例え

Web制作業界では「ホームページ制作=50万〜100万円スタート」といった高額な相場が一般的になることがあります。しかし、すべての個人や中小企業にそれほどの高額施策が必要とは限りません。

対談動画の中で、うさみクリエイト代表のうさみは「高級革バッグとポリ袋」の例え話を挙げています。

「スーパーで買い出した重い食材を持ち帰りたいだけの人に『長持ちしますよ』と高額な高級革バッグを売りつけるのは違いますよね。今必要なのは、丈夫なポリ袋かもしれません」

デザインの本質は、見た目を派手に飾ることではなく、情報の優先順位を整理して伝えることにあります。高額なオーバースペックを押し売りせず、お客様の出せる予算やリソース(制約)の中で最大効果を出す「ちょうどいい範囲」を見極めて提案するのが、うさみクリエイトの基本理念です。

5. デザイン・Web制作における「工数」と「効果」のバランス

デザイン制作における「無駄・過剰なオプション」とは具体的に何か?

制作物の価格は「かかった工数(手間)」+「付加価値」で決まるが、工数はかけようと思えばいくらでもかけられてしまう。

かけた工数や費用が成果と直結しない部分があるため、目的や用途を考慮して過剰な工数を抑え、費用対効果のバランスが重要。

6. 「ちょうどいい提案」を実現するためのクライアント側の準備と「何でもいい」の落とし穴

クライアント側(発注者)はどのような姿勢で依頼すれば「ちょうどいい提案」を引き出せるのか?丸投げは危険か?

クライアント自身が「自分の事業の強みは何か」「誰に向けた商売か」「今後の展望」「出せる予算の上限」をある程度把握していると、的確な提案がしやすい。

「何でもいい・完全にお任せ」と言われると、安全策をとって多めの内容になったり、1回提出した後に「やっぱりこうしてほしい」と後から情報や要望が出てくると、修正工数が増えてお互いにコストと時間がかかってしまう。

7. 相手の本音を引き出す「アキネーター式ヒアリング」

「何でもいいです」「わかりません」と相手がフリーズしてしまう時、どう対応すべきか?

うさみクリエイトが実践しているのは、極力自由記述ではなく、「AとBならどちらが理想に近いですか?」などの2択の質問やイエス・ノーを繰り返して絞り込んでいく『アキネーター式ヒアリング』です。

相手が答えやすいテーブルを整える、その泥臭い寄り添いこそが、質の高い成果物や深い信頼関係を生み出します。

8. 仕事の流儀:逃げ道を作らない「全力を尽くす」姿勢とリピートへの繋がり

「仕事の流儀」についての話題では、「目の前の小さな案件でも絶対に手を抜かない」というテーマで意見が一致しました。

もし少しでも手を抜いて仕事を仕上げてしまうと、万が一失敗したときに「本気を出していなかったから」と自分に言い訳(逃げ道)を作ってしまうからです。

最初から全力を尽くしていれば、失敗したときはシンプルに「自分の実力不足」として受け止め、次の成長の糧にできます。

また、謙虚と無責任も違います。

自分より安く作れるデザイナーや技術の高いデザイナーは無数にいるが、目の前の仕事に誠実に全力を尽くす積み重ねがあるからこそ、お客様からリピートや他社への紹介をいただけている。

この愚直な積み重ねこそが、お客様からの深い信頼やリピート、ご紹介につながる唯一の道なのです。

料理代行スクール協会メゾンシェフとの関係

『料理代行スクール協会メゾンシェフ』の北村様と名古屋で開催されていたビジネス交流会でお会いしたことをきっかけに、オンラインで何度かやり取りを経て、『料理代行スクール協会メゾンシェフ』主催のオンラインセミナーにて毎月講師としてデザインの基礎知識やデザインの添削などを行なっています。

対談動画の本編とオンラインセミナーのご案内

対談の中で語られたのは、表面的なノウハウではなく、「人と向き合い、確実な成果を出すための根本的なマインド」でした。

動画本編を視聴する

二人の生の掛け合いや、よりリアルな空気感・熱量を感じたい方は、ぜひYouTube動画『仕事への向き合い方』『お伝えする側の姿勢』をご覧ください。

リアルタイムのセミナーを体験する

デザインにまつわる基礎知識や考え方をお伝えるセミナー、提出されたデザインをその場で切って貼り、ビフォーアフターの変化と理由(ロジック)を解説する「オンラインデザイン添削・相談会」を毎月交互に開催しています。

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